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2024/11/17 14:53 |
気まぐれシェフの三題話し



アパートだかマンションだかの管理人になる夢を見た。
住人にカワイイ女の子なんていなかった、濃い映画マニアばかりだった。
そして夢のなかでまで延々スターウォーズを語られて疲れた、これは何の罰だろうか……

そういうわけで三題話しです。
気になる今日のお題は……

焚き火
告白
恒星

うむ、相変わらずな(脈絡のない)テーマですね。
まぁテキトーにがんばってみましょう。



焚き火はパチパチと音をたてて辺りを照らしていた。
男はその炎を何が面白いのかじっと見つめ続けている、男の風貌は貧乏を体現したかのようだった。

そもそも、焚き火というのは枝とかはっぱを燃やして火をつける。
煙はもくもくと広がりたいほどに広がり、濃霧のように辺りを白くしていた。
キャンプ場なら誰も咎めはしないだろうが、ここは深夜の公園だ。
当然というか何と言うか、警官が駆けつける。

「おいお前、この深夜の公園で何をやっている。迷惑だと通報があったんだ」

「警察か……」

トニーと名乗った男は、それから忌まわしげに警察官をにらみ付けた。
当然、その様子に警察官は不快感を露にする。

「何の真似だ、警察を冒涜する気か」

「そうじゃない、しかしあんたはお呼びじゃないのさ」

警察官はトニーに自動拳銃を向ける。
この地区の警察官は気が荒いというのはかなり有名な話だった。

「勘弁してくれよ、銃を突きつけられたんじゃ洒落にならない」

「勘弁して欲しいのはこっちの方だ、その厄介な焚き火をすぐにやめてもらおうか。
それと迷惑防止条例違反で罰金を課す、すぐに払うように」

「家なし(ホームレス)にそんなもん払う金があると思ってるのか。
あんた警察だろ、温情ってモノはないのかよ」

「期日までに払ってもらおう、それが法だ」

「……わかったよ。まったくひどい世の中だ、社会的弱者から金をとりやがって。
主は告白すれば許してくださるが、あんたら警察は血も涙もないな」

「焚き火をしたことを棚に上げてよくもいえるな。まぁ同情の余地がないとも言えんが」

警察官は顔だけで同情してくれる。
余計なお世話だ、本心でそう思ってるなら俺の代わりに金を払ってみろ。

まったく、ひどい一日だ。
俺は恒星ってやつを一目見に来ただけだというのに。

「そういや、恒星ってあんた知ってるかい?」

「ん?  いや……」

夜は更ける。



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2007/02/21 19:06 | Comments(0) | TrackBack() | 三題話し

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