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2024/05/21 17:03 |
三題話しなんて久しぶりだな




 文章力の向上になってるか分からないけど、やりますよ、久しぶりに。
 三題話し。今日はどんなお題なのか、むしろ楽しみなくらいです。

 それで、今日のお題ですが

 文化祭
 言霊(ことだま)
 賭け


 い、意外とマトモ……!
 でも言霊ってなんだ、検索しなくては……
 言葉に宿る霊的な力……?






 その選択は、まさに賭けだった。
 文化祭という一大イベントを、僕はすべて彼女に託したのだ。
 失敗すれば助かるまい。しかし、彼女の言葉が僕を奮起させた。

 彼女の言葉は美しいだけでなく不思議な力がある。
 馬鹿にする人もいるかもしれないが、僕はそう信じている。
 だからこんな無謀な賭けに応じたのだ。

「オープン」

 僕の手役はQのスリーカード。
 決して悪くない。自信たっぷりに見せてやる。

 その瞬間、麻野の口元が邪悪に歪むのを見た。
 こ、こいつ……!?

「僕はQのスリーカードだ、そっちも早く見せたらどうだい。
 どんなにごねたって今さらこの勝負はなくならないんだから」

「そうだな、ふふ……」

 僕の眼の神経は、すべて麻野の手、そしてカードに向けられていた。
 負ければあまりに失うものが多すぎる。しかし勝てば……!
 頭は陶酔していた。背負うべきリスクも忘れ、勝つことだけをイメージした。

 開いた手札。
 ……ロイヤルストレートフラッシュ!?

「私の勝ちのようだな、ふふ……」

「それはどうかしら」

 彼女が声を上げた。
 静かに、激しく。

「私、見たの。あなたのイカサマを」

「ウソを言え! 私はイカサマなんか……!」

 しかし、麻野の言葉を信じる奴なんかいない。
 彼女はクラスの人気者。麻野はクラスの嫌われ者。
 どちらを信じるべきかみんなはよく知っている。

「麻野、お前そんな卑怯までして勝ちたかったのか……?」

「違う、私は……!」

 僕がトドメをさすとあとは野次馬とも言えるクラスメイトが天誅を下す。
 クラス中に罵倒された麻野は耳をふさいでどこかへ逃げ出してしまった。


 試合の終わったあと、帰りながら僕は彼女に話しかけた。

「イカサマなんてよく見抜けたね。全然分からなかったよ」

「あぁ、あれ。でっち上げよ」

「え!?」

「麻野はイカサマなんてしてない。あれは正々堂々やってたわ」

「じゃあなんであんなことを! ヒドイじゃないか!」

「勝ちたかったんでしょ?」

「そ、そりゃあ……」

「私があぁ言わなければ負けてたわ」

「それはそうだけどさ……」

「いいじゃない、麻野なんか。嫌われてるし。
 あんな奴どうなっても私たちに関係ないでしょ」

「うん。それもそうだね」

「じゃあ帰りましょう」

「うん!」

 僕は笑顔でうなづいた。



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2007/10/31 18:07 | Comments(0) | TrackBack() | 三題話し
ぼくの くろうは いったい どこへ



 久しぶりに3題話しでもやろうと思って、
 それじゃあお題プログラムもいっそのこと改良しちまえと思って、
 結構時間かけてプログラムを改良してみたんですが、
 苦労のわりにあんまり意味がないことに気付く。

 それに、かけた時間のわりにあまり変わってない気が……。
 い、いやいや! そんなことは決してないはずだ!


 それで肝心の今日のお題ですが。

 差
 別れ
 旅立ちの日

 うーん。普通っぽいな。






 差。

 差なんてお題を出された僕は、
 よくわからないのでインターネットで調べることにした。

 マイフェイバリット検索エンジンのBIGLOBEサーチをつかい、
 僕は差って入力したんだ。
 いいかい? 差って入力したんだよ。

 一番上に出てきたのはなんだと思う?
 整骨院だよ。
 筋肉痛や関節痛なんでもOK、なんて言われても僕は困るんだよ。

 仕方ないから僕はマイフェイバリット辞書のgoo辞書を使うことにしたんだ。
 goo辞書だよgoo辞書。
 ヤツはやってくれたよ。さすがだ。
 最初から彼に頼むべきであったといえるね。


 さて、差についてハッキリキッチリ分かったところで、
 僕はどんな話を書こうかそれについて悩んでいた。

 なまじ普通っぽいお題なので投げっぱなしがしづらいのだ。
 もう面倒くさくなった僕は、ある奇策を思いつく。
 それは小説を書くまでの工程をドキュメンタリー小説にしちまおう。
 さらに、別れと旅立ちの要素を含め、ドキュメンタリー風小説にしちまおう。


 と、ここからドキュメンタリー風小説を書くような雰囲気をかもし出しつつ、
 面倒くさくなったので僕は寝ることにした。ぐー。



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2007/08/28 16:01 | Comments(0) | TrackBack() | 三題話し
よく分からない度 当社比120%




 さて、水曜は毎週恒例の三題話しとしましょう。

 最近ではお題生成ジェネレーターが僕にどんな無茶な難題突きつけるか、
 正直いって楽しみになってきました。マゾですね。違いますね。
 そんな今日のお題は。

 同級生
 挨拶
 ひやかし

 あら、意外とマトモじゃないですか。






「おはよう」

 と挨拶しても、同級生の彼女は何の反応も示さなかった。
 別に死んでいるわけでもない、いわゆる無視だ。
 何が悪いのか、無視されているのだ。

 俺も結構意地っ張りな性格なので、無視されると意地になってしまう。
 例えるならアメリカとソ連の冷戦状態のような状態だった。
 別にそうでもなかった。

 彼女のクールさは並大抵のものでなく、いつだったか俺が「おはよう」と
 128回ほど言ってやったことがあったが、それでも何の一言もなかった。
 まさにクールのオリンピックがあったら優勝できるような逸材だ。


「おはよう」

 その日も同級生の彼女は何の反応も示さなかった。
 その生き様に俺はある種の尊敬と関心を持ったので訊ねてみることにした。

「そのクールっぷりの根源は?」

 無視。
 まさに気持ちのいい無視だ。
 野球で例えるなら思いっきりスウィングした三振とでも言うべきか。

「ひやかし」

 へ?
 あ、え……?
 あら? 喋った?

 頭の中には無数の?マークが湧き出てきた。
 出会ってからひと月の沈黙を初めて破った言葉が、しかし。
 まるでわけが分からない。

「ひやかし?」

「ひやかし」

「ひやかし?」

「ひやかし」

「……まるで、禅問答みたいだな。なにをひやかしたって?」

 同級生の彼女は、テーブルの上の、水の入ったコップを指差した。

「いつも水だけ飲んで帰ってくじゃないですか。
 何か食べていってくれればいいのに。ひやかしですか?」

「今日はやけに喋るね」

「いつも喋ってますけど?」

 え? ……どういうことだ?
 いつも喋っている。喋っているだって?
 そんなことはありえない。事実彼女の声を俺は今日初めて聞いた。

 しかし、彼女がこんなにも急に饒舌になる理由など思いつかない。
 あぁ……クールな彼女はどこへ行ってしまったんだろう。
 俺はタダ水をごくごくと飲んだ。

 カラカラだった喉は潤って、頭も冴えはじめてくる。


 やがて俺はひと月前に壊れた耳を、ついさっき修理したことを思い出した。



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2007/07/11 06:20 | Comments(0) | TrackBack() | 三題話し
SFはスペースファンタジーの略ではない!




 というわけで、今回は初の1日2更新というわけです。
 うぉー、すげー! というこんな記念した回は3題話しをやるとしましょう
 ちなみに今回から三題話しも文字サイズをこのサイズでお送りします。
 ちょっと大きくなったの、気づいた?

 それで今回のお題ですが……

 遺伝子操作
 防衛機能
 占いの水晶玉


 うーん、相変わらず微妙だ……
 そういえばこのお題がなぜこんなにも混沌としているのか、
 まだ説明してませんでしたね。

 答えは簡単です。あれです。
 ファンタジーとSFとラブコメ用のお題を全部ぶち込んで、
 ランダムに取り出すプログラム作っちゃったからです。えぇ自滅です。
 ちくしょう!

 しかし僕は負けない。
 この空が消えてなくなるその日まで書いてやるぜ――






「課長! どうでしょう、わが社の遺伝子操作人間は!」

 セールスマンのSは鼻息荒げて言った。
 とはいわれてもなぁ……知るかよ。

「君ィ、もうちょっとマトモなものは作れないのか……?
 だいたい人造人間なんて誰が買うんだよ……」

「人造人間ではありません! 遺伝子操作人間ですッッ!!」

 あぁあぁ、声がでかいでかい。頭に響く……
 そんなことどうでもいいんだよ。なんだこいつは、わけがわからん。
 頭がどうかしてしまったんじゃないか?

「君ィ、他に商品はないのか?」

「はは! あります! 防衛機能ですッッッ!!!」

 はぁあぁ、声がうるさい。頭を揺るがす……
 一体どんな商品なんだ。だが興味がちっともわかない。
 こいつの頭はどうかしてしまったんじゃないか?

「君ィ、もっとマトモな商品はないのか……?」

「へい! らっしゃい! 占いの水晶玉ですッッッ!!!」

「ほぅ。なんだ比較的マトモじゃないか、君の口調以外は。
 一体どんな効果なんだ?」

「モテまくります、これがあればもう今日からあなたもモテモテです」

「占い関係ないじゃないか! 大体モテモテになってどうするんだ。
 お前頭がどうかしてるんじゃないか? ここは会社だぞ。
 第一何の根拠もなくモテモテだとか言っても信用できん。
 雑誌の通販のなんとかストーンくらい信用できん」

「そうですね、では証拠を見せましょう」

 Sは占いをはじめた。
 最初はなんだか怪しげだったが、Sの顔色はみるみる悪くなった。

「どうしたんだ」

「恐ろしい未来を見てしまったのです。えぇ、とても恐ろしい……」

「なんなんだ、気になるな。その未来とやらを教えてくれ」

「我々は作られたんです、この掛け合いをするためだけにね。
 創造主は宇宙真理的に選ばれた3つの課題をクリアするため、
 この世界を瞬間的につくり、我々をも作ったのです。
 3つの課題とは遺伝子操作と防衛機能と占いの水晶玉……
 偶然にしちゃ出来すぎている、どれも私が先ほどセールスしたものなのですよ」

「そ、それで! 我々はどうなるんだ」

「過去の統計からすると、見放してほっとくか、皆殺しにするようですね。
 前者ならいいが……後者だとすれば……」

「どっちなんだ! 教えてくれ!」

「それは――」



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2007/07/01 18:54 | Comments(0) | TrackBack() | 三題話し
マトモなお題をください



もうね、ひどいね。
何がって? お題ですよ、あんなんで話が書けるかよ!
というわけで、投げっぱなした前回と違い今度こそ、今度こそマトモなお題を俺に……


初詣
日曜の夜
アイスクリーム

あ、結構いいんじゃないか?






 年初めの日曜日の夜。
 いや、俺は大方の人々と同じく正月休みなんで日曜も月曜も大差はないんだけど、夜の話だった。
 その夜は月はなく、また星もなく、どんよりと曇った不景気な夜空だった。

 俺は友達に連れられて、急に初詣をすることになった。
 そいつはいつもながら気まぐれ怪人で、なにごとでも思い立ったらやらなきゃ気がすまないのだ。それなら勝手にやってくれればいいもんなんだが、何かと理由をつけて俺を巻き込んでくれる。
 こんな日に、こんな時間に、初詣だ。キチガイといっても差し支えないんじゃなかろうか。

「ったく、何で俺がこんな目に……」
「そう拗ねるな、あとでアイス買ってやるから(ハーゲンダッツ以外な)」
「マジか?(箱アイスはありなのか?)」
「残念だが、税込み105円以内だ」
「ちっ……」

 まぁいい、これを聞いていくらかでもモチベーションがあがった。
 おごられるというのは実にいい気分なのだ。タダメシ程うまいものはない。

「さぁ着いたぞ」

 うだうだのたまわってる間に俺たちは神社に到着した。
 が、当然閉まっていた。言い忘れたがいま午後11時。

「閉まってるじゃんコレ」
「スニーキングミッションだ。いいか私がゼロ少佐だぞ」
「じゃあ俺はザ・ボスか? いや~美人はつらいねぇ」
「お前はシギントで十分だ」

 その言葉に俺は怒りゲージがMAXになるのを感じた。
 今なら大斬りでライフを半分以上削ることが出来る気がする。

「とにかく行くぞ」

 このわがまま大王を後頭部を全力で殴って帰ってやろうとも思ったが、やめた。
 ここまで付き合ってアイスが食えなくなるのは惜しい。
 ふ、アイスに感謝するんだな。

「きぇ~~~~~!」

 神主があらわれた。

「どうやら厄介なやつとエンカウントしちまったらしいな」
「あぁ……!」

 神主はずるりとその首を落としながら、焦点の定まらぬ視線で、言葉とは思えぬ奇声を繰り返す。
 付き合うのも面倒くさくなった俺たちは、そのままアイス食って帰った。



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2007/05/06 21:04 | Comments(0) | TrackBack() | 三題話し

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