えー、本日のお題です。
ブラックドラゴン
誓い
記憶容量
微妙な組み合わせはいつものことなのでコメントはなしで。
事態はかなり切迫している。
ドライブに無造作に突っ込んだディスクは音をたて切実に限界を訴えたが、無視した。
限界だろうがなんだろうが、このデータを手に入らなければ大変なことになる。
「ブラックドラゴン、首尾はどうだ」
ボスから連絡が入る。
ちなみにブラックドラゴンはコードネームだ。漢字で黒龍と書くといい感じだ。
「あぁボス、こっちは順調だぜ」
「そうか。そいつは核ミサイルばりにヤバイんだ、しくじんなよ」
「OKOK、任せときな」
俺は適当に通信装置を切ると、次の作業に移行した
映画でよくあるあれだ、爆弾解体ってヤツだ。
なんたらセンサーとか色々あるが解説はしない。
大事なのは最後のコードが赤のコードか青のコードかだけだ。
「赤か青か……」
コナンの映画(初代)では青だったが、ポリスノーツではレッドウッドの赤だった。
どうする! どうする俺!?
こんな時こそあれだ!
通販で買ったあのアイテムの出番だ!
俺はズボンのポケットからあるものを出した。
「どこでもペンチ~♪」
ちなみにただのペンチだ。
「コイツで2本ともきってくれるわ~!」
しかし俺は嫁のミシュラとの誓いを思い出した
”自棄になってはだめよ、ウィル”
そうか、そうだった!
しかし青か赤か、これは永遠の命題ではないだろうか。
もう好きな色でいいんじゃね? という考えさえ出てきた。というか家に帰りたくなってきた。
そもそもなんで爆弾解体してるのだろうか、話の展開的にはハッキングとかそういうのでは……?
爆弾があるからってイチイチ解体してたんじゃ疲れるからやめよう、爆弾のことはすっかり忘れてしまおう。
記憶容量が交錯する。
放っておいたドライブがついにディスクを吐き出した。
俺はてきとうなケースにそいつを入れる。爆弾はほっといたままだ。
モンスターは倒さなければならない
パラメータは上げなければならない。
爆弾は解体しなければならない。
そんな決まりきった未来なんて何が楽しいというのだ。
そして爆弾は爆発した。
「なぜだ」と聞けばこう返すほかない。
カウントが0になったからだよ、ウィリアム。