「…………」
我々はこの男を知っている!
いや、この眼差しとやる気の無さを知っている!
「お久しぶりですライさん
なんでも家に引きこもりニートライフをエンジョイしてたとか」
「うるせー黙れボケッ!(パンチ、パンチ、キック)」
「い、痛い! なにを怒ってるんですか
私は事実を言っただけなのに!」
「ニートライフではない、自分探しの旅だ
一緒にされては困るのだよヒュー君」
「はぁ……わかりましたよ(ほとんどニートのクセに)
……それよりホントにやるんですか」
「あぁ、あのゲームをレビューできる男は
俺以外にはどうせ居ないだろうからな」
「サクラさんは?」
「あぁ、付き合ってられんとかいって家で寝てるぜ
アイツこそニートだろ、常識的に考えて……」
「……それで、なんでまたひぐらしをチョイスしたんです?
さんざ文句ばっかり言ってたじゃないですか
主人公の名前も覚えてなかったし」
「ふ、その例えは適当ではないな
ひぐらしに主人公と呼べる人物がいるか?」
「…………!?
どういうことです?」
「古来より主人公には主人公補正というものがあって
おいこれは死ぬだろ……常識的に考えて……
というような状況でもなぜか生きてるもんだ
主人公が死ぬなんで例外は大河ドラマくらいなもんだろう」
「……それが、どうしたっていうんです?」
「鈍いぜヒュー
前原は死んだ、つまり言い換えれば主人公じゃない。」
「し、しかし……!
あの手のゲームは基本主人公視点というのがお決まりのはず!
その理屈から言えば前原さんが主人公では!」
「いや、答えはNONだ
前原が主人公である要素はない
このゲームのラスボス、オヤシロサマは半端じゃない強さだ
前原ごときでは10000万回コンティニューしても勝てんよ
そして、ラスボスに勝てないヤツは主人公とはいえない」
「た……確かに……!
し、しかし……!」
「俺は本気だ、ヒュー。
俺はオヤシロサマを倒すためにここ(ヒナミザワ)に戻ってきたのだ
手段をいちいち選ぶつもりはない」
「……ICBMですか?
確かに核を打ち込めば、オヤシロサマといえど……」
「ふ、そいつはどうかねヒュー
そもそもお前は、オヤシロサマとは何か分かっているのか?」
「い、いえ……」
「そうだ、ヤツはなんだかよく分からん
だから俺はヤツがなんであろうと関係のない方法を思いついた…」
「!!」
このオヤジ、ヤリすぎ
「セガールはすごいぞ、オヤシロサマごときこいつ一人で十分だ」
「…………」
「…………」
「…………」
「馬鹿なことやってないでゲーム起動するぞ!」
せっかくだから綿流しを選ぶぜ!
To Be Continued!!